電源の取扱説明
入力電圧
AC/DC電源の場合、入力電圧には交流(AC)と一部の機種は直流(DC)にも対応しています。
(全入力対応電源)
1.交流入力:85〜264VAC
2.直流入力:120〜370VDC
(AC100V入力のみの電源)
1.交流入力:85〜132VAC
2.直流入力:未対応
(AC200V入力のみの電源)
1.交流入力:170〜264VAC
2.直流入力:210〜370VDC
(100V、200V入力、またはスイッチ切替式電源)※型式の末尾が“F”の電源
・100V入力電源
1.交流入力:85〜132VAC
2.直流入力:未対応
・200V入力電源
1.交流入力:170〜264VAC
2.直流入力:未対応
突入電流
突入時の瞬間最大値を表します。特に記載がない場合は25℃、コールドスタート条件での値になります。
並列接続
弊社の電源は並列接続には対応しておりません。
※保証の範囲外になります
動作温度
通常の通電状態における電源の周囲温度を意味しています。通常の状況においては、電源の動作温度範囲:-10〜50℃にてご使用下さい。50℃以上でご使用の場合は、2%/℃の目安で負荷率を軽減して下さい。その場合においても最大でも70℃以内でご使用ください。
※50℃を超えるご使用は長期保証の対象外となります。
※機種によって、ディレーティングは異なる場合があります。ご使用の際は各マニュアルのディレーティング曲線をご確認下さい。
動作湿度
通常の通電状態における電源の周辺環境の湿度を意味しています。
高い湿度は、電源へ悪い影響を与え、デバイスの損傷の原因となります。また低い湿度は静電気の影響が懸念されます。一般的な作業環境である湿度条件:20%〜90%RHにてご使用ください(結露しないこと)。
リップルノイズ
一般的に下図のように、正と負のピーク電圧値との間に形成された全リップル電圧を指し4つの部分から構成されています。
1.低周波リップル:
ACの入力周波数の2倍 (DC入力の場合はなし)
2.高周波リップル:
高周波スイッチング電源内部パルス変調 (PWM)の周波数
3.スイッチングノイズ:
スイッチングパルスの周波数
4.ランダムノイズ:
AC入力周波数やスイッチング周波数と関係ないノイズ
リップルノイズの試験方法は下図に示すように行うことで、ノイズの影響を最小限に抑えることができます。オシロスコープのプローブとグランドを電源の端子に直接接触して計測して下さい。
また下の図のように、 0.1uF と 47uF のコンデンサを使用しターミネートされた 12インチのツイストペア線を使って 20MHz帯域幅で測定してください。
電源効率
スイッチング電源の効率は、以下の計算式より算出されます。
出力電力:100%負荷時の出力電力
入力電力:100%負荷時の入力電力
一般的には、単一出力電源製品の効率は約77%〜90%です。
マルチ出力電源製品の効率は、約65%〜80%です。
効率 | = | 出力電力 | |
入力電力 |
= | 出力電圧×出力電流 | ||
入力電圧(実効値)×入力電流(実効値)×力率 |
入力変動
定格負荷状態で、入力電圧を仕様の範囲内で変化させた時の出力電圧の変化率です。
弊社の通常電源における入力変動は、±0.5%以下です。
例えばAK15W-SSM-5電源(出力5V3A、入力AC85〜264V)は、定格負荷3Aの場合、AC85から264 Vまで変化させた場合の出力電圧の振幅は±0.025VDCです。
入力変動 | = | 出力電圧の変動最大電圧 | |
定格出力電圧 |
負荷変動
出力電流を0から定格電流まで変化させた時の出力電圧の変化率です。
弊社の通常電源における負荷変動は、±0.5%以下です。
例えばAK15W-SSM-5電源(出力5V3A、入力AC85〜264V)は、出力電圧を0から3Aまで変化させた場合の出力電圧の振幅は±0.025VDCです。
負荷変動 | = | 出力電圧の変動最大電圧 | |
定格出力電圧 |
起動時間
起動時間の意味は、電源に負荷が繋がっている状態で入力を開始し、出力電圧が定格出力電圧の90%に達するまでの時間です。下図のT2-T0が起動時間を表しています。通常下では2秒以下になります。
立上り時間
100%負荷時における定格出力電圧の10%から90%までに要する時間を表します。上図のT2-T1が、立ち上がり時間になります。通常の場合、約50m秒以下です。
保持時間
100%負荷時において、入力を停止してから出力電圧が定格出力電圧の90%に低下するまでの時間を表します。
この時間以内の入力異常(瞬間停電など)であれば、安定した出力が維持されます。またAC入力の場合、周波数により値が異なります。
AC入力周波数が50Hzの場合:約20ms
AC入力周波数が60Hzの場合:約16ms
上図のT4-T3が保持時間になります。またAC入力の場合は、定格入力範囲の最小値においての値です。
入力電流
入力電流は、以下の式で計算されます。
入力電流は、力率の影響を特に注意する必要があります。
力率補正回路(PFC)が搭載されていない電源の力率は、約0.4〜0.6です。PFC搭載の電源の力率は、約0.95以上です。
入力電流 | = | 出力電力 | |
入力電圧×力率×効率 |
保護機能
弊社のスイッチング電源の保護機能は入力側と出力側の両方にあります。
入力側の保護機能は、次の3つがあります。
1.過電圧保護
電源の入力電圧が高すぎる場合、入力部の回路、ICにより抑制され出力電圧を安定化させます。
2.過電流保護
入力に過電流が発生する要因は様々あります。弊社の電源では、入力部にヒューズを設けてあります。
3.低電圧保護
入力電圧が低すぎる場合、電源と負荷を損傷しないため出力を停止する回路が組み込まれています。
出力側の保護機能は、次の5つがあります。
1.過電圧保護
出力過電圧を検知すると負荷や電源の安全のため、出力を遮断する保護機能が働きます。通常は定格出力電圧の115%〜150%で、過電圧保護が働きます。
2.過電流保護
出力過電流を検知すると保護機能が働きます。定格電流を超えると、負荷や電源の安全のため出力電流を制限したり、出力電圧を低減します。過電流保護の方式は、電源の種類により異なる回路が採用されています。
2次電流制限保護モード電源:定格出力電流の約110〜130%で機能
出力電圧低減保護モード電源:定格出力電流の約105%〜150%で機能
※どちらのタイプかは各マニュアルを参照ください。
3.過負荷保護
電源の出力電力の能力を超えると保護機能が働き、出力停止、または低減されます。通常の過負荷保護の開始点は、定格出力の105%〜150%のに設定されています。
4.短絡保護
短絡状態を検知すると出力をOFFし、負荷と電源の安全性を確保します。
5.過熱保護
電源内部温度が高すぎる場合、負荷と電源の安全を確保するため、電源出力をオフにします。
またスイッチング電源出力保護の形式は、次の2種類があります。
1.自動復旧なし(手動で再起動)
出力を遮断する保護機能の電源の場合は、入力の再起動が必要です。電源を再起動する前に負荷が壊れていないか確認して下さい。
2.自動復旧あり
自動復帰の電源の場合は、保護が働いた異常の要因解除後に出力が自動的に復旧します。
※出力側の保護機能の搭載有無は電源の種類により異なります。詳しくは各マニュアルでご確認下さい。
つづく・・・・送料
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